ゆる看護師のブログ

看護師5年生です。主に看護師のことや専門知識、はたまたアラサー女子の日々のこと等をゆるく綴っていきます。雑記ブログです。

看護師で卒業といえば・・・

今週のお題「卒業」

こんばんは。

突然ですが、看護師という仕事をしていると、あまり季節感等は感じられません。

なぜなら、病院は年がら年中一定温度が保たれており、制服も1年中半袖です。

かろうじて、リハビリテーション病棟に勤めるようになってからは、季節のイベントごとにレクリエーションをやるようになったので、少しはましになりましたが。

 

さて、そんな看護師が季節問わず『卒業』と感じる場面は、患者さんの退院でしょうか。

卒業って、それが終わりっていうわけではなく、そこからが次のステップへのスタートですよね。

患者さんの退院は、病院から卒業し、何らかの病や生涯を抱えながら始まる生活のスタートとなります。

皆さまは、学校を卒業するとき、「もっとここにいたい」と感じましたか?

それとも、「卒業できてうれしい」と感じましたか?

患者さんの退院も、それと同じで、退院が決まったとき「まだここでお世話になりたい」という方や、「退院決まってうれしい」という方など様々です。

 

一人、思い出に強く残っている患者さんの話をします。

その方は、脳疾患の後遺症で体の半分が動かなくなり、言葉も話せなくなってしまいました。頭はしっかりしているので、伝えたいことがたくさんあるのに、それが言葉に出せないのです。(失語症というものです。)

その患者さんは、人一倍頑固で、人一倍怒りっぽく、そして人一倍頑張り屋さんでした。

最初は話が通じないことや、自分の体が思い通りに動かないことから、毎日いらだっており、看護への拒否やスタッフへの暴力行為等がある患者さんでした。

そのため、医療スタッフに距離を置かれがちだったのですが、徐々になじんでいき、リハビリも積極的に受けるようになりました。

全然動けなかったその方は、みるみるうちに回復していき、麻痺が残りながらも一人で歩けるようにまでなりました。

そして、言葉もスタッフと協力し、言いたいことが伝えられるように工夫しました。

そのかいあってか、その患者さんは自宅へ退院できるまでに回復しました

退院する前日、筆者は夜勤でその患者さんを受け持ちました。

その方のところへあいさつに行くと、少し興奮した様子で

「これまでありがとう。」

と、たどたどしい口調でおっしゃってくださいました。

目に涙を浮かべながら。

きっと、退院してから不安なことはたくさんあるでしょう。

しかしそれ以上に努力してきたから、不安な気持ちを差し置いても、退院できることがうれしかったのでしょうね、

それはまさしく、病院からの『卒業』でした。

 

自宅へ帰っていく患者さんは、泣いて帰っていく人、笑って帰っていく人、本当に人それぞれです。

そんな患者さんの『卒業』に携わることが、看護師をしていての喜びとなり、頑張る活力となります。

そんな患者さんたちに恥じることのない看護を提供できるよう、自分自身も成長していけたらいいなと思います。

 

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村