ほんとは怖い抗生物質の乱用!飲み方注意!
こんにちは。
皆さん、風邪等ひいていないでしょうか?
風邪をひいたら病院にかかる人も多いと思いますが、風邪を治すためにすぐに抗生物質出してもらってませんか?実はそれ、間違ってますよ!
そして、飲み方を間違えると怖いこともあります。
本日は、そんな抗生物質について書いていこうと思います。
1.抗生物質とは?
ではまず、抗生物質について簡単に説明していきます。
抗生物質は抗菌薬、抗生剤とも呼ばれています。
その名の通り、細菌を壊したり、増殖を防ぐ効果のあるお薬です。細菌のみを攻撃してくれるため、体の中の細胞を壊すことはありません。
代表的なもので、ペニシリン系のアモキシシリンやセフェム系のフロモックス(セフカペンピボキシル塩酸塩)、マクロライド系のクラリスロマイシン、テトラサイクリン系のミノサイクリン塩酸塩等があります。
皆さんも一度は病院で処方されたこともあるのではないでしょうか?
2.風邪について
風邪ってなにかわかるか、と問えばわからない人はいないと思います。
しかし、風邪は何が原因かという問いに対しては、ばい菌と答える人やウイルスと答える人さまざまではないでしょうか。
答えはウイルスです。正確には、80~90%はウイルスで残りは細菌等です。
ほとんどの風邪の場合、ウイルスがもとで起こります。
3.風邪に抗生物質は効かない!
最初に説明したように、抗生物質は細菌に対するお薬です。ウイルスが原因の病気には効果がありません。つまり、抗生物質はほとんどに風邪に効果がないのです。
日本には、抗生物質は万能薬というイメージが昔からついていたようですが、現在ではそれは覆されつつあります。
発熱があったり、風邪症状があった場合にすぐ抗生物質を処方する医者には気を付けてください。特にご高齢の医者に多いです!
4.なぜ抗生物質がこわいの?
では、タイトルの抗生物質の怖さについて説明していきます。
耐性菌ってご存知でしょうか?
耐性菌とは、抗生物質の効かない細菌のことです。そんな怖い耐性菌ですが、実は抗生物質の誤った投与方法で誕生してしまうのです。
細菌も生き物ののため、日々進化をしています。色々な抗生物質が開発されている昨今、細菌は私たちの体の中で様々な抗生物質と戦っているのです。
大体の場合は、抗生物質が細菌に勝ってくれるので、病気は治ります。
しかし、処方された抗生物質を処方された分飲み切らず、体の中に細菌が少し残っていたりすると、そこから耐性菌が誕生してしまう可能性があるのです。
また、細菌による風邪でないにも関わらず、抗生物質を処方された場合、人間の体にいる常在菌(免疫力が正常なときは悪さはしない無害な菌です。)や自然界に普通にいる細菌が耐性菌へと進化してしまうこともあるのです。
耐性菌であれども、すべての抗生物質に対して耐性があるわけではありませんが、誤った抗生物質の投与を続けていくと、より多くの抗生物質に耐性を持つ多剤耐性菌というものが誕生してしまいます。これはやっかいで、効果のある薬もごく少数に限られてしまいます。そのため、耐性のない普通の菌による感染症に比べると、治療は困難になります。
5.耐性菌にはどんなものがあるのか
耐性菌には次のようなものがあります。
等です。
私たちが耐性菌に感染しても、すぐに症状は現れず、気づいたらそのまま体の外に追い出されたり、自己免疫力で退治していたりすることがほとんどです。感染症としては体に現れません。しかし、免疫力が低下していたり、他の病気で体が弱っていたりすると発症することがあるのです。
そのときに、多剤耐性菌であったら治療が困難になり、時には重篤化する可能性のある恐ろしい菌なのです。
6.まとめ
抗生物質の乱用がなぜ怖いのか、わかっていただけましたか?
将来、多剤耐性菌が増えてしまうことで、治療が困難な感染症が増えていく可能性があります。これはWHO(世界保健機関)も警鐘を鳴らしているほどです。
そのため私たちが正しい知識を持って、抗生物質を使用することが大切です。
もし病院で抗生物質を処方されたら、どのような感染症でどんな菌に対するものなのか医師に確認するといいでしょう。また、処方されたらきちんと飲み切りましょう。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。